映画「リング」の都市伝説イラスト
フジテレビ「世界の何だコレ!?ミステリー」で放送された映画リングの都市伝説に関するイラストを担当しました。
ご存知の通りリングの貞子さんは井戸から出てきたあとテレビ画面からも出て来ちゃうトリッキーなお方。
その貞子さんとお母さんには実在するモデルがいるという都市伝説を追うお話です。このシーンを描いていて気付いたのですが貞子さんの爪ってはがれちゃってて無いんですね。
この物語はあるビデオテープにまつわる噂話から始まっていて、「とあるビデオテープを見た者は呪いにかかり一週間後に死ぬ」という話を主人公が調査することで進みます。
その主人公は松嶋菜々子さん演じる浅川玲子。この映画は1998年に公開されたのですが、なんと松嶋菜々子さんの映画初主演作だったそうですよ。今見ると初々しい演技です。
浅川玲子が調査を進めているとそのビデオは超能力者、山村志津子に関連していることが判明します。絵は鉄の入れ物に入れられた紙に書かれた文字を透視している山村志津子の図。
山村志津子には貞子という娘がいて念力で人を殺せるという能力をもっていました。そんな能力が現実にあったら事件の捜査官もこまっちゃいそうですね。
山村志津子の透視実験をインチキだと糾弾した記者がその場で不審な死を遂げるというシーン。いきなり苦しんで心臓を抑えながら倒れて死ぬのはデスノートっぽいですね。
そんなこんなでビデオテープには貞子の怨念が籠っているというような内容の映画でした。令和の時代にビデオテープやビデオデッキを描くのはなんだか不思議な気分。
明治時代に熊本県に実在した御船千鶴子という方が透視ができたのだそうで、それが山村志津子のモデルになったのではないかという都市伝説の紹介がなされました。
山村志津子と共に透視実験を進めていた伊熊平八郎という教授も実在の東京帝国大学助教授だった福来友吉という方がモデルという噂もあるそうです。
原作者・鈴木光司さんのインタビュー
ここでリングの原作者、鈴木光司さんのインタビューに移り、リング誕生秘話を聞くことに。リングを執筆したのは1989年の春先のことで、物語の展開上、強い超能力を持つ女性の登場が必要となり、超能力についてよく知らなかった鈴木さんは図書館に調べに行ったのだそうです。
そこで一冊の本をみつけた鈴木さんはある文字を目にします。
明治時代に実際におこなわれていた超能力実験に関する記述と、女性超能力者御船千鶴子の文字を見た鈴木さんは、それをモデルにすることに決めたそうです。
というわけで都市伝説とされていた山村志津子と伊熊平八郎のモデルは実在したということがインタビューによって判明しました。
では、貞子のモデルは…?明治時代の超能力者の中には高橋貞子という実在の人物がおり、貞子のモデルではと噂されていたのですが、原作者はそれを否定。貞子は完全にオリジナルのキャラクターだったというお話でした。たまたま名前も漢字も同じ方が実在した事実について鈴木さんは驚くと共に「おもしれぇな」と思ったそうです。いやはや事実も小説と同様に奇なりですね。
以上、世界の何だコレ!?ミステリー用イラストの紹介でした。おしまい。
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